ジェルネイルを楽しんでいる方のなかには、突然爪の周りの皮膚がかゆくなったり、炎症や水疱・水ぶくれが出来てしまったり、手肌の一部分もしくは全体的に肌トラブルが起こることがあります。
これは、一般的に「ジェルネイルアレルギー」と呼ばれる症状です。
ここでは、意外と悩んでいる方の多いジェルネイルアレルギーについて、症状と主な原因・対処法についてご説明します。
ジェルネイルアレルギーの主な症状
ジェルネイルをしていて、以下のような症状が見られる場合は、ジェルネイルアレルギーを発症している可能性があります。
①爪周りだけ、もしくは爪周りを中心に、指先・手全体の皮膚がかゆい。
②爪周りだけ、もしくは爪周りを中心に、水疱・水ぶくれができている。
③爪周りの皮膚や爪の下など、指先が全体的に赤くはれている。
これらの「爪周り」を中心とした皮膚疾患がある場合、ジェルネイルに関係する何らの物質に皮膚が過剰に免疫力を働かせ、アレルギー反応を起こしているのです。
【アレルギーとは】
アレルギーとは、身体に元々備わっている「免疫」の働きの過剰反応によって起こる症状のこと。
アレルギーを引き起こす原因物質「アレルゲン」が体内に入ると、身体はそのアレルゲンを異物と判断し、免疫機能を働かせます。その時に「IgE抗体」が作られ、アレルゲンを攻撃します。これを免疫反応と呼びます。
一度作られたIgE抗体は、皮膚などのマスト細胞の表面で待機します。そして、再度アレルゲンが侵入すると、そのIgE抗体がアレルゲンに反応し、マスト細胞からヒスタミンなどが放出され、アレルギー反応が起こるのです。
代表的なアレルギー症状として、花粉症やアトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー、アナフィラキシーなどが挙げられます。
ジェルネイルアレルギーの主な原因と対処法
では、ジェルネイルの場合、どのような物質によってアレルギーが引き起こされるのでしょうか。
考えられる主な原因とその対処法を見ていきましょう。
【ジェルに配合されている成分】
特定のジェルネイルブランドのジェルを塗布した場合に皮膚疾患が現れる場合は、そのジェルの配合成分に反応しているケースがあります。
※複数のジェルネイルブランドに共通して配合されている成分に反応していることもあります。
特定のジェルネイルでアレルギー反応が起きていると心当たりがある場合は、その製品の使用はすぐに中止し、今後も使わないように注意しましょう。
【オフ時に使用するアセトン】
ジェルネイル自体ではなく、ジェルネイルをオフする時に使用するアセトンに、まれに反応しているケースがあります。
もしくは、アセトンを使用することで爪周りの皮膚が乾燥し、バリア機能が弱まることで、別の原因物質に反応しやすくなっているケースも考えられます。
そのため、アセトンに反応していると心当たりがある場合は、(オフ時にアセトンを使用しない)ピールオフタイプのジェルネイルを選び、アセトンを使わないように注意しましょう。
また、アセトン使用後は、キューティクルオイルやネイルオイル、ネイルクリームなどを使って、十分に保湿するようにしてください。
【拭き取り時に使用するエタノール】
未硬化ジェルを拭き取る時に使用するエタノールに反応しているケースがあります。
エタノールに反応していると心当たりがある場合は、拭き取り不要のタイプを選ぶようにしましょう。
【硬化用UVライトの紫外線】
ジェルネイルを硬化させるためにUVライトを使用している場合、紫外線照射によって反応しているケースがあります。
そのため、心当たりがある場合は、UVライトではなくLEDライトを使用するようにしましょう。
異常がある場合はすぐに皮膚科へ
以上の対処法のほか、ジェルネイルをセルフで楽しむ際は、できる限り皮膚につかないように注意して施術し、ジェルを保管する際も手などの皮膚につかないように、十分にご注意ください。
なお、アレルギー反応が治まらない場合は、ジェルネイルの使用を中止し、すぐに皮膚科を受診するようにしましょう!