ネイルサロンや自宅でのセルフネイルでジェルネイルを楽しむことが当たり前ともなっている現在、ジェルネイルによって「自爪(地爪)が薄くなる」「爪が薄くなったために痛みを感じる」といったトラブルも起こりやすくなっています。
では、なぜジェルネイルをすると爪が薄くなって割れやすくなったり、ライトを当てるだけで傷みを感じたりしてしまうようになるのでしょうか。
この記事では、ジェルネイルを正しく長く楽しんでもらうために、ジェルネイル愛用者の爪に起こりやすいトラブルの原因と対策をご説明します。
自爪トラブルの原因1:サンディング
長期間ジェルネイルをしている人がなりやすい爪のトラブルのひとつが、「自爪が薄くなってしまう」こと。
本来、ジェルネイルは「元々自爪が薄い・割れやすい場合、自爪の補強目的に施す」ことがあるほど、爪を保護する効果が期待できるアイテムです。
では、なぜジェルネイルで爪が薄くなってしまうのでしょうか。その原因のひとつに、ジェルネイルを施す際の「サンディング」に問題がある可能性が考えられます。
サンディングとは、ジェルを爪に密着させるために、ジェルを自爪に乗せる前に「自爪をファイルで削る」工程のこと。
プロのネイリストのなかでも時には自爪を削り過ぎるケースがあるため、セルフネイラーの場合はさらにどこまで削ってよいのか加減が難しいと言えるでしょう。
また、適度にサンディングしていたとしても、何度もジェルネイルを施すたびにサンディングをしていれば、当然ながら本来の自爪よりも薄くなっていってしまうのです。
そのため、サンディングによって自爪が薄くなっていくと思われる場合は、「サンディング不要(ノンサンディング)」のジェルネイルを使用するようにしてください。
※ただし、サンディング不要ジェルは「強酸性」の場合があります。「強酸性」による弊害については、下の項目で述べます。
なお、ライトを当てたりジェルを塗ったりするとすでに痛みや熱を感じる場合は、さらなる炎症を起こさないために、ジェルネイル自体をお休みすることをおすすめします。
手の爪の場合、通常1か月でおよそ3mm伸びると言われているため、問題のある爪の部位により、お休みする期間は変わります。爪全体が薄くなり痛みがある場合は、爪全体が再生するまで数か月かかることも念頭に置いて、様子を見ましょう。
自爪トラブルの原因2:アセトン
アセトンとは、オフする際に使用する溶剤(リムーバー)そのもの、もしくはリムーバーに含まれている成分です。
アセトンには揮発性(蒸発しやすい性質)があり、爪や爪周りの水分・油分までも過剰に奪ってしまう性質があります。
※素爪の場合、水分は爪表面から随時蒸発していますが、指からバランスよく水分補給をしています。
そのため、ジェルネイルを頻繁に付け替えようとアセトンを多用すると、自爪の乾燥が進み、さらには先述したサンディングの影響によって、自爪が弱ってしまうのです。
平均的に、ジェルネイルは3~4週間ごとの施術にし、それよりも短いサイクルでの付け替えは自爪を傷める原因のひとつとなるため、避けましょう。
自爪トラブルの原因3:ジェルを無理に剥がす
ジェルネイルをしていると、起こりやすいのが「リフト」、つまり自爪からジェルが浮いてきて、隙間が出来てしまう現象です。
ジェルが浮いているとその隙間から水分が入り、自爪にカビが生えてしまうこともあるため、対処が必要。ですが、その際に気になるからと無理に指で剥がすのは絶対にやめましょう!
爪は、3層がミルフィーユ状に重なってできています。指でジェルを無理に剥がすと、ジェルとともに自爪の上の層までも剥がれてしまい、薄くもろくなってしまうのです。
そのような爪の上からジェルネイルを施そうとサンディングをすれば、さらに悲惨なことになってしまうのは明らか。
ジェルネイルが浮いてしまった際は、無理に剥がすのでなく、正しくオフするようにしましょう。
自爪トラブルの原因4:強酸性ジェル
「自爪トラブルの原因1:サンディング」で述べたように、「サンディング不要(ノンサンディング)」のジェルネイルは、ジェル自体の密着度を高めるため、強酸性によって「まるでサンディングをしたかのような作用」を自爪に働いている可能性があります。
その作用とは、塗布した時点で自爪の表面を軽く溶かし、サンディングをしたような細かな溝を作ることを指します。
そのため、安易に「サンディング不要=自爪に優しい、セルフジェルネイル初心者にも簡単」と思い込み、頻繁に使用すると、自爪ダメージが蓄積されて弱ってしまうことがあるのです。
以上から、ジェルネイルを選ぶ際は、できるだけ「弱酸性」をおすすめします。
自爪の健康がジェルネイルの美しさへ
もしも現在、ライトを当ててジェルを硬化させる際の「硬化熱」で傷みを感じたり、ジェルネイルを塗布していなくても痛みを感じたりするのなら、かなりダメージが進行していると言えます。
心当たりが少しでもあれば、ジェルネイルはお休みし、自爪の健康を取り戻してから楽しむようにしましょう!