トップジェル、ベースジェル、クリアジェル――どれも透明なジェルなので、思わず「一つのボトルでいいのでは?」と思ってしまいがち……。ですが、実はその役割は全く異なります!
では、ここまで用途が細分化されている理由はなになのか、気になりますよね。そこでここでは、ベースジェル、トップジェル、クリアジェルそれぞれのジェルの特徴と役割について説明します。
ベースジェル、トップジェル、クリアジェルの違い
【ベースジェル】
爪とカラージェルをつなげるための下地的な役割を果たします。爪のデコボコを埋めて密着し、カラージェルの接着を良くすることを目的としています。
テクスチャーは硬化後もソフトなものが多いです。これは、爪の動きやしなりに柔軟に対応するためです(ジェルが硬いと、自爪との間に隙間ができて剥がれやすくなってしまうため)。
【トップジェル】
ネイルを外部からのダメージから守りつつ、見た目を美しくすることを目的としています。
そのため、ベースジェルに比べて硬く、光沢が強く、またジェルが剥がれにくくなるよう硬化するとツルツルに仕上がるように作られています。
【クリアジェル】
クリアジェルは、文字通り「透明なジェル」と言う意味であり、「トップジェル」や「ベースジェル」のような機能のカテゴリを示す名称とは異なります。
したがって、ベースジェル、カラージェル、トップジェルそれぞれに「クリアジェル(透明なジェル)」が存在するということになります。
またさらに、サロンによっては透明のジェルだけで施術を完了させた爪の状態を「クリアジェル」と呼ぶこともあります。
トップジェルの種類
トップジェルにはさらに機能ごとに細分化された名称があります。
【ソフトトップジェル】
一般的なトップジェルといえばソフトトップジェルのことを指します。アセトンで溶かすことが出来るため扱いやすく、セルフで施術する場合にも向いています。
【ハードトップジェル】
ソフトトップジェルに比べて硬度が高く、外部からの負荷やダメージに強く、長持ちします。
耐久性の高さを活かして、ストーンなどの3Dデザインにも対応でき、長さを出したい時などにも活躍します。
しかし、アセトンに溶けないため、オフする際にはファイルで削り取る必要があります。
【ノンワイプトップジェル】
通常のジェルネイルはUVやLEDで硬化させても、一部には未硬化ジェルが残ってしまい、拭き取る作業が発生します。
が、このジェルは粘度が低くサラサラとしたテクスチャーなので、拭き取りがいらず、画期的なアイテムとしてネイリストの間で人気があります。
その反面、トップジェルでネイルに丸み(厚み)を持たせるのは難しいので、その場合はベースジェルやカラージェルで丸みを持たせておく必要があります。
【マットトップジェル】
通常のネイルがツヤツヤとして光を反射するのに対して、このジェルは光沢を抑え落ち着いた印象を見せてくれます。
表面の仕上がりがザラザラとしていて、使い方によっては、すりガラスのようなデザインにもできますし、また、ヒョウなどのアニマル柄とも相性が良いトップジェルです。
トップジェルとベースジェルを間違えて塗るとどうなるか?
誤ってトップジェルを自爪に塗ってしまっても、特に健康上の問題は起きません。
しかし、ベースジェルと比べると自爪への接着が悪く、剥がれやすくなるので、気づいた時点でやり直すことをおすすめします。
逆にカラージェルの上にベースジェルを塗ってしまった場合も特に問題ありませんが、光沢が出にくく仕上がりとしては美しくありません。また、表面が柔らかいので、ネイルに傷がつきやすくなります。
そのような場合は、さらに上からトップジェルでカバーしましょう。
面倒なときはオールインワンジェル
ここまでトップジェルとベースジェルの役割や違いについて説明してきましたが、忙しい人にはオールインワンジェルという選択肢もあります。
オールインワンジェルはその名の通り、ベース、カラー、トップをすべて一つのボトルで賄えてしまうという、とても便利なジェルです。
塗り重ねの回数が減ることで、作業時間と工程が圧倒的に短縮され、ジェルの塗り間違いも起きません。
ただしその一方で、ベースジェルに比べて剥がれやすく、ハードジェルに比べて硬度が低いという欠点もあります。
すべての機能を一つのボトルで集約するとなると、やはり専門のジェルには敵わないところもありますが、特性を理解すれば便利なアイテムといえるでしょう。
それぞれの機能を理解してネイルをもっと楽しもう!
ジェルネイルは、美しさを求めるユーザーのニーズに応えて、日々、様々な商品が開発されジャンルや機能が細分化されています。
常に最新の情報をキャッチアップしておけば、自分にとって使いやすいネイルを見つけることができるでしょう。