「大好きなジェルネイルやマニキュア(ネイル)を続けたい! けれども妊娠中にネイルをするとお腹の赤ちゃんになにか影響があるの?」と、不安に感じている妊婦の方は多いかと思います。
ですが、これまでネイルを楽しんでいた方にとっては、できればあきらめたくない……、という気持ちがあるのは当たり前のこと!
そこでここでは、妊婦さんがネイルをしてもよいのかどうか、妊娠中のネイルについての注意点などをご紹介します。
出産時のネイルがNGの理由
まず、基本的に「出産時(出産間近)」のネイルは、ジェルネイルやマニキュアなど種類に関わらずNG(塗ってはいけない)です。
その理由は、爪の色や状態が体調を判断する材料となるから。より具体的な例を挙げると、もしもの緊急時に「血中酸素飽和濃度」を指先で測ることがありますが、ネイルを行っているとその測定ができなくなることがあるのです。
「血中酸素飽和濃度」とは、簡単に言えば「血液中の酸素量」のこと。指先の血流状態を専用器具で測るのですが、ネイルをしていることで正確な数値を測定できなくなってしまうケースがあり、非常に危険です。
また、緊急時ではなくても、定期的な妊婦検診にて健康状態を判断するために、医師が素爪の状態をチェックします。そのため、その都度ネイルは落としておかなくてはいけません。
さらに、妊娠7か月以降の検診は回数が増えるため、ジェルネイルをオフする回数が増えると爪や皮膚に負担がかかってしまう懸念があります。
そのため、出産予定が早まることも踏まえて、できれば妊娠後期から、遅くとも臨月には素爪で過ごすようにしましょう。
ネイルの胎児への影響は?
では、ジェルネイルやマニキュアの成分が、胎児に影響があるかどうかという点ではどうでしょうか。
実はこの点については「胎児に影響を及ぼす」という研究結果はなく、どちらとも言えないのが現状です。そのため、産婦人科医によっても妊娠中のネイルについての見解は様々であり、妊娠が分かった時点ですぐにネイルをしてはいけない、という訳ではありません。
ですが、ジェルネイル・マニキュアともに、少なからず刺激臭があるため、特につわりがひどい場合などは体調不良に陥る可能性があります。
また、妊娠前は使用しても問題のなかった製品であっても、妊娠中は女性ホルモンの変化によって肌が敏感になり、なんらかの薬剤に皮膚が反応し炎症を起こすリスクも考えられます。
そのため、体調を崩しやすい妊娠初期はできれば避け、体調が安定してから試してみたほうが良いでしょう。
ネイルサロンでの施術の注意点
ネイルサロンで施術を受ける際は、事前に妊娠中であることを伝え、サロンが妊婦への施術を対応しているかどうか確認しましょう。
たとえば、体調不良になった際に、ネイルの薬剤のニオイのしない別室で休むことができるかどうか確認するようにしてください。
サロンでの施術は長時間になるため、妊娠中はシンプルなデザインにして施術時間を短くするなど工夫することも、妊娠中にネイルを楽しむポイントです!
セルフネイルの注意点
セルフでジェルネイルやマニキュアを楽しむ際は、オフする時の除光液も含めて刺激臭が少なく、肌への刺激が少ない成分のものを選ぶようにしましょう。
また、妊娠前よりも薬剤のニオイに敏感になっており体調が悪くなる場合もあるため、マスクをしつつ部屋の換気は必ず行い、吐き気や頭痛など体調不良を少しでも感じた場合はすぐに中止するようにしましょう。
体調と相談してネイルを楽しんで
妊婦でも指先までかわいくオシャレでいたい! という気持ちを無理に我慢すると、ストレスになってしまうことがあります。
そのため、体調が安定しており素爪や皮膚に異常が見られなければ、(妊娠初期と7か月以降を除いて)ネイルを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ですが、体調には個人差があります。そのため不安がある場合は、かかりつけの産婦人科医に相談し、無理のない範囲でネイルをするようにしてくださいね。