ジェルネイルを塗布するときの必須アイテムといえば、硬化用ライトです。
ジェルネイルは光硬化の技術を使って液体(ジェル)を硬化することにより、あのツルッとした美しい光沢あるネイルが作り出されます。
では、実際にジェルネイルのジェルを硬化するためのライトにはどのような種類があり、どのような仕組みを使っているのかご説明します。
硬化ライトは3種類
まずは、ジェルネイルのジェルを硬化させるための硬化ライトの種類について見ていきましょう。
【UVライト】
ジェルネイルに使われるUVライトは、紫外線A波(波長365ナノメートル前後)を放射するライトのこと(UV=紫外線)。
価格帯は、数百円から数千円まで幅広くあります。一般的に、より高価なモデルは多くの機能を持っていますが、価格が高いということは必ずしも高機能であるとは限らないことも。
機能的には以下の点がポイントになります。
・光の強度:光の強度が高いほど、ジェルネイルの硬化時間が短くなります。
・タイマー:タイマー機能があれば、ジェルネイルの硬化時間を自動的に設定できます。
・照射面積:大きな照射面積があると、一度に多くの指を硬化することができます。
・ポータビリティ:持ち運んで使う人は、重さと大きさが重要な選択肢になるでしょう。
注意点として、UVライトは使用していない時でも放電しているため、ライトの寿命が短く、一般的に半年~1年に一回程度、ライトを交換する必要があります。
【CCFLライト】
CCFLライトは、Cold Cathode Fluorescent Lampの略で、「冷陰極蛍光灯」を使用したライト。
CCFLライトはUVライトの1つで、UVライト向けのジェルしか硬化できません。
また、UVライトに比べると光の強度が高く、ジェルネイルの硬化に必要な時間が短くなります。LEDと同様、半永久的に使用できるとされます。
【LEDライト】
ジェルネイルに使用されるLEDライトは、UVよりも波長が長い可視光線(波長約405ナノメートル前後)を放射するライトのこと(LED=発光ダイオード)。
特徴としては、紫外線を放射するUVライトに比べて光の拡散が小さく、光が真っ直ぐに進みます。その分、爪の位置とLED光源の位置が合っていればUVライトよりも短時間でしっかり硬化することができます。(LEDライト対応ジェルのみ使用可)。
一般的にLEDライトの寿命は、半永久的に使用できるといわれており、UVライトに比べて価格が高いものが多い分、寿命も長いのが特徴的。紫外線の放射量が少なく肌へのダメージが少ないため、安全性が高いとされています。
また、UVライトと比べてエネルギー消費量が少なく、環境にも優しいとされています。
ジェルが硬化する仕組み
ジェルネイルがUVライトやLEDライトで硬化するのは、光エネルギーの作用で液状から固体に変化させる「光硬化」と呼ばれる仕組みを利用しているためです。
ジェルネイルは、液状の状態で爪に塗布されます。この状態では、ジェルネイル中に含まれるモノマーと呼ばれる化合物が、樹脂としての性質を持っておらず、粘性が低く柔らかい状態にあります。
そこにUVライトやLEDライトが照射されることで、光がモノマーに作用し、化学反応が起こります。この反応によってモノマーが重合して、樹脂状の物質に変化し、硬化していくのです。
UVライトは、紫外線を放射することで、ジェルネイルを硬化させます。一方、LEDライトは、可視光線(青色光)を放射し、ジェルネイルを硬化させます。
ジェルネイルが硬化するまでの時間は、使用するジェルネイルの種類や厚み、使用するライトの種類や出力によって異なります。
また、硬化に必要な時間は使用する商品によって異なるので、使用前に説明書をよく読んで、正しい時間を守ることが重要です。
硬化熱問題
「硬化熱」についても、ご説明します。
ジェルネイルの主成分であるモノマーがポリマーに化学変化する際に、反応熱が発生します。この反応熱は、ジェルネイルが硬化する過程で発生するため、硬化中に指先が熱くなることがあります。これを硬化熱と呼びます。
特にジェルネイルを厚く塗ると、反応が多く発生し、硬化熱がより強くなる傾向があります。
また、UVライトやLEDライト自体も、熱を発生させます。照射時間が長い場合や、ライトの出力が高い場合、熱が発生し、指先が熱くなることがあります。そのため、ジェルネイルを硬化する際には、十分な通気性を確保することが重要です。
指先が熱くなると、不快に感じたり痛みを感じたりすることがあります。熱いと感じたらライトから手を出し、熱さがおさまってから再度ライトに手を入れて照射しましょう。
硬化熱による痛みを軽減するためには、ジェルネイルを薄く塗る、硬化時間を短くする、またはライトの出力を低くするなどの対策があります。最近では硬化熱軽減機能が付いたライトもあるため、硬化熱が気になる方にはオススメです。
安全にジェルネイルを楽しむために、異常を感じた場合は無理をせずに、適切にライトやジェルを取扱うようにしましょう。