オシャレに気を配ってハンドネイルもフットネイルも完璧!と思っていたら、膝の黒ずみが目立っていてガッカリ……、なんて経験はありませんか?
膝も肘も、普段なかなか自分では見えない部分だけに、鏡を見てびっくりしてしまうこともありますよね。意外と周りの人からはチェックされているかも、と思うと、ますます不安になってしまいます。
そこでここでは、女性の多くが悩んでいる膝の黒ずみの原因をご説明し、その改善方法についてご紹介します!
刺激がメラニン色素を生み出す!
膝をはじめ、肘(ヒジ)やワキの下などに気がつくと出来ている肌の黒ずみ。この黒ずみの原因として、「メラニン色素による色素沈着」が挙げられます。
メラニン色素とは、日焼けをした際に肌が黒くなる原因でもある、肌奥で発生する色素のこと。日焼けをした時には、紫外線という外部刺激から肌細胞を守るために生み出されます。
つまりメラニン色素が発生するのは、外部刺激から肌を守るためと言えます。では膝にメラニン色素が発生する原因とはなんでしょうか。
考えられるのは、「立膝」(膝をついて床に座る)、「正座」、「足を組む」、「膝がこすれるスキニーパンツをよく穿く」「入浴時にナイロンタオルなどで強くこする」といった日常生活内での動作が挙げられます。
このような「肌に刺激を与える」動作を繰り返していると、肌を守るために「メラノサイト」という細胞が活性化され、そこからメラニン色素が生成されます。
そして一度発生したメラニン色素がそのまま皮膚に居座ってしまい、メラニン色素がある部分だけが黒く色素沈着してしまうのです。
ターンオーバーできずに厚い皮膚に
通常、肌はターンオーバー(新陳代謝)によって日々生まれ変わっています。
そのため肌奥から新しい肌の角質細胞が生まれ、肌表面まで上がってくるために、一番上の古い角質細胞は最終的にアカとなって剥がれ落ち、メラニン色素もまたアカとなって取り去られます。
しかしこのターンオーバーが慢性的な刺激や乾燥、ストレス、栄養不足、加齢によるホルモンバランスの乱れなどによって正常に行われなくなると、古く硬い角質細胞が長く蓄積されることになります。
するとゴワゴワとした厚い肌となり、メラニン色素も取れなくなってしまうのです!
元々膝は汗腺や皮脂腺が少ない部位です。そのため何もケアをしなければ、水分と油分のバランスが悪く、すぐに乾燥してゴワゴワになってしまうのです。
その乾燥状態で摩擦を受け続ければ、メラニン色素がどんどん生まれ、蓄積されてしまうのは明らかですね。
皮膚を柔らかくしましょう!
ではすでにメラニン色素が蓄積されてしまい、黒ずみは目立っている膝には、どのような改善対策を取れば良いのでしょうか。
「美白のスキンケア化粧品を塗ればよいのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、厚く硬くなってしまった膝の皮膚に、どれだけ上から丁寧にスキンケアアイテムを塗り込んでも、あまり効果は得られません。
そこでまずは硬くなった皮膚を柔らかくすることから始めましょう。
尿素配合スキンケアクリームを使用する
「硬い皮膚を柔らかくする」というと、かかとのように軽石でこすったり、ボディスクラブでゴシゴシとこすったりするイメージがあるかもしれませんが、これではさらにメラニン色素を発生させてしまう可能性があり、オススメできません。
そこで使って頂きたいのが、「尿素入りのスキンケアクリーム(ボディクリーム)」です。
「尿素」とは、元々ヒトの肌に存在する成分です。肌の角質を柔らかくする作用があり、水との親和性が高いために保湿力もあります。
そのため特に膝や肘といった、角質肥厚しやすい部位に使いやすく、ハンドクリームにも配合されていることが良く見られます。
なぜ尿素が肌を柔らかくする作用があるかといえば、尿素には「ケラチン」というたんぱく質の分子の連なりを切断する働きがあるためです。
ケラチンは角質に含まれる成分のため、このケラチン分子の連なりを切って、「たんぱく質を溶かす」ために、結果的に硬くなった角質を柔らかくすることになるのです。
【尿素配合クリームを使用する際の注意点】
中には、尿素配合クリームによって痒みなどが発生することがあります。その原因は先述したように、尿素が「たんぱく質を溶かす」働きをするためです。
ターンオーバーが遅くなっている場合には、尿素のこの働きは肌を柔軟にし、ターンオーバーを正常化させるために効果的です。
しかしターンオーバーが正常になっているにもかかわらず使い続けると、今度はターンオーバーを早めてしまい、未熟な角質細胞が肌表面に現れるようになってしまいます。
すると摩擦などの外部刺激に耐え切れず、かゆみや乾燥などの肌荒れを起こしやすくなってしまうのです。
そのためある程度肌が柔らかくなったと感じたら、尿素配合クリームの使用はいったん中断し、肌の様子を見るようにしましょう。
また、元々皮膚が薄くやわらかな部位(顔など)にも使用するのは止めておきましょう。
美白系成分でメラニン色素を薄くする
尿素配合クリームで膝の角質が柔らかくなったと感じたら、次に美白系のスキンケアクリームを使用します。
すでにできてしまったシミ・黒ずみに良く効くと言われている成分は「ハイドロキノン」です。ハイドロキノンは強い成分のため、少し前までは市販で購入することが難しい成分でした。
しかし最近では副作用のリスクが低く処方されているハイドロキノン配合のスキンケアクリームが販売されるようになっています。
また今度の黒ずみ予防として、ビタミンC誘導体やアルブミンなどの美白成分が配合されたスキンケアクリームを使用することもオススメです。
摩擦を与えない生活習慣を!
できてしまった膝の黒ずみは、数日で消えることは残念ながらありません。しかし1か月単位で適切なスキンケアを行うことで、今ある黒ずみは薄くなり、これからの黒ずみ予防もできるのです。
また先述したように、膝をはじめとした肌の黒ずみは外部刺激や乾燥によって起こりやすくなります。そのためできる限り肌をこすったりしないように、毎日の生活習慣も見直すことをオススメします!